クリニック開業は何をすればいいか分からず、色々頑張っても進んでる気がしなくなり、「もう諦めようかな」「もう手近なところで、検索で上位に出てきた業者とかに丸投げしようかな」と弱気になってしまいますよね。
本当にわかります。私たち夫婦もそうでした。
でも、私たちは”ここが人生の岐路”という気概で踏みとどまって、泥臭く色んな人・業者さんと面談してきました。結果として、納得のいく本当に幸せな開業ライフを送っています。
ただし同時に、多くの変な人・業者とも出会い、貴重な時間・体力を無駄にしてきました。
私は、セカンドオピニオン先として皆様の役に立ち、皆様にも同じようにHappyな開業ライフを獲得してほしいと心から思っています。
その為に、今まさにクリニック開業を志している皆様に同じ経験をさせないよう、クリニック開業時に出会う要注意人物・業者の見分け方をお伝えします。
- こんな人に読んでほしい
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- クリニック開業目指してるけど、もう色々と疲れた
- 「パッと見いい人そうだったら、この人・業者に任せよう」と思っている
- 「結局だれに頼んでもあまり変わらないんじゃないの?だったら安いところで頼もうかな」と思っている
- 色んな開業コンサルや業者が近寄ってきて、パニックになっている
- この記事を読むメリット
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- クリニック開業時に出会う要注意人物・業者を避けられるようになり、時間的・精神的にゆとりが生まれる
- 金銭面では、不必要な出費が抑えられるかもしれない
要注意人物・業者の見分け方① プロとしての意見を聞く
例えば銀座の百貨店やハイブランドショップで高い買い物をするとき、どうせならプロ意識溢れる人の意見をたくさん聞いて、何を買うか決めたいですよね。
でもプロ意識だけじゃダメなんですよね。
本当に居心地の良い店員さんは、プロ意識を持っていて、その上で私たちが幸せになる買い物をサポートすることに喜びを見出している人だと思いませんでしょうか。「高いものを無理に似合っている」と言わず「安くても似合っているものを一緒に探してくれる」さらには「あなたの思う幸せの考え方はちょっと違うのかもしれない」とまでアドバイスしてくれる。こういう人なら信頼できると思いませんでしょうか。
クリニック開業の時も全く一緒です。よくいる業者の傾向としては、以下のような感じです。
- とにかく医師側の決断を急かす → 手っ取り早く成果が欲しいのかも
- 色々意見を言っても肯定的な返事しかしない → 結局議論することが面倒なだけ、そもそも意見がない
- 色々要望を出すと態度が素っ気無くなる → 面倒な医者とは関わりたくないのかも
変な業者を見分けるには、その相手のプロとしての意見を聞きまくる、これに尽きます。
成行で仕事をしている人、とにかく成果だけさっさと欲しい人、私たちの未来に興味がない人はまともに会話ができないことが徐々にわかってくると思います。そんな人に、この先ずっと運営していくクリニック開業にかかわってほしいと思いますか?
兎にも角にも、プロとしての意見を聞きまくる。これでより良いクリニック開業が始まるはずです。
要注意人物・業者の見分け方② 見積金額の根拠を聞く
①のプロ意識とも相関してくる内容ですが、タチの悪い見積もりを出してくる業者は非常に多いです。
私は、「タチの悪い見積もり」は以下のような見積だと考えます。
- 総額表示をしない、または生じ得る追加費用の可能性・水準感について言わない
- 具体的に何に対する見積りであるか詳細内訳を表示しない
- 見積りに含まれている項目を内訳に表示しない(入っているのに入っていないと嘘をつく)
1と2は質問をすれば対応してくれると思いますが、そもそも何も知らない迷える医師は、見積とはどのような項目が表示されるのが一般的なのかも知らないため、ささーーっと右から左に流してしまう可能性があるのでご注意ください。
一番タチの悪いのは3です。これは本当に見分けがつきません。他のプロにセカンドオピニオンをとらない限り気が付くのは不可能です。
ただ、この「3.見積りに含まれている項目を内訳に表示しない(入っているのに入っていないと嘘をつく)」には傾向があり、無料で開業支援や何でもやりますという業者が使う可能性があります。
結局ビジネスなので、原理原則として無料で動く業者はいません。何かメリットを感じているから動くはずです。薬卸業者の開業支援や医療機器メーカーの開業支援であれば、今後の付き合いの中で回収できるので、あまり注意はしなくてもいいかもしれません(※以下参照)。一番危険なのは、シンプルに無料クリニック開業コンサルを謳っている業者です。「この業者はいつ私から支援費用を回収するんだろう」と考えてみて、開業後にそのタイミングがないかどうか確認すると、いつ回収されるのかが推察できると思います(=入っているのに入っていないと嘘をつく)。
※ 私の実体験として、超大手薬卸業者の無料開業支援でこれをやられました。当初とある薬卸業者さんが無料で開業支援しますと提案してきました。色々面倒くさそうだし、じゃあこの薬卸業者の無料開業コンサルをお願いしようと思い、高額機器の見積もりをお願いしました。この時、ふと思いついて、たまたま別ルートでもその高額機器の見積もりを取ったら、無料開業コンサルが提示する見積の方が百数十万円高くなっていました。別ルートのご担当に聞くと「どうしても薬卸業者さんを通すと高くなる」とのこと。つまり、この薬卸業者の開業支援は無料といいつつ、実態としては中抜きしていたというわけです。
私は費用を提示されて払うべき代価は払いますが、無料と噓をついて実際は抜く行為が全く許せず、その薬卸業者の開業コンサル激詰めして出禁にしました。今もその薬卸業者からは仕入れていません。
要注意人物・業者の見分け方③ 行政手続について聞く
「行政手続は難しい」という人は、今後の付き合いを避けた方がいいと思います。
個人的な意見ですが無床クリニック開業で「行政手続きは難しい」という人は、医者が世間知らずで、行政手続きがどんなモノでどうやるか何も分からないだろうと軽く見ている可能性があります。
何故かというと、内装などに関する建築基準法や消防法の順守は別として、厚生局・保健所・消防署・税務署などへの届出自体は非常に簡単です。私たちは税務署への届出以外は全て自力で対応しました。やってみて分かりましたが、ちょっとした書き方のコツがいるだけで、何も難しくはありません。(ただし、医療法人や有床などの複雑な診療所設立は除く)
「保健所との内装図面の事前相談は中々難しい」「消防署への事前相談は難しい」と言ってくる建築業者はいませんでしょうか?
私は自分自身で、保健所さんとの図面事前相談、消防署への事前相談も対応しました。全くの素人ですが、問題なくできました。例えば、保健所との事前相談に持っていく図面は、実は手書きでもOKだったりします(最終的には建築士さんが作成した正式図面を持っていく必要があります)。
つまり、「行政手続きは難しい」という人は、実はそこまで難しくないのに、さも難しいことをやっている様にアピールして、頑張っている感を出すことで手数料をかすめ取ろうとしている可能性があります。
多くの人にとってクリニック開業は一大イベント。時間がない中で行政手続きを代わりに対応してくれることは有難いですが「代行費用が高すぎないか」は必ず確認した方がいいです。
まとめ
ビジネスの場は魑魅魍魎が本当にそこら中にいます。ただ、開業を志す時点で経営者の端くれ、そこにはプロも素人もなく全員プロの世界で、自分の身は自分で守るしかないということを肝に銘じてください。自分を守ることが、家族を守り、ご来院されるお客さまも守ることに必ずつながります。
私は、他の開業コンサル業者さんや開業後の先生方が、様々なしがらみの為にあまり言えないような内容を、医者じゃない第三者の立場からどんどん公開していこうと思っています。(Googleでクリニック開業の実態を調べても、何か耳障りの言い記事あるいは紋切型のデメリットだけを記載している記事しか上位表示されないのが気に入りません。。。)
私のブログ記事で、頑張って開業を目指されている先生が、少しでも良い未来に進まれることを祈っています。
何かご質問があればコメントください。極力お返事申し上げます。
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